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行政書士の商法会社法!捨てるべき理由3選!の巻

行政書士 商法会社法

最終更新日:2021年3月29日

行政書士試験の科目の中には「商法」が存在します。

初めて勉強する方は特にイメージしにくい科目ですよね。

  • そもそも何問出題されるの…
  • 民法と行政法で手一杯なんだが…
  • 難しすぎて正解できる気がしない…

私も初受験の際は一切勉強することなく試験に臨みました。

今回は行政書士試験における商法についていっしょに考えましょう!

178点不合格

行政書士試験の商法会社法は捨てろ!

結論から述べますが、行政書士試験の商法は捨てるべきです。

「捨てた方がいい」ではなく「捨てるべき」です。

とはいえ、そんな簡単に割り切ることができないものですよね。

その理由について説明していきます。

商法会社法合わせて5問しか出題されない

商法4/300点
会社法16/300点

行政書士試験での商法会社法の配点は20点しかありません。

どう考えても、コスパが悪すぎます。

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商法は範囲が多すぎる

商法と一言で言っても、勉強すべき範囲が広すぎます。

なおかつ、過去問を見ていても「なぜそんな出題をするの?」と思ってしまうような問題が多すぎます。

法律の問題は難しくしようと思えば際限なく難しくすることができます。

マイナーな条文をテーマにすればいいだけですからね。

中途半端に勉強してもほぼ正解できないわけですから、対策すること自体が時間の無駄です。

過去問の蓄積がないため対策しにくい

民法、行政法との圧倒的な違いは過去問自体の数が少ないことです。

10年分の過去問を寄せ集めても10問にしかなりません。

この記事を書く際に過去問を10年分まとめて見てみましたが、その中に大きな傾向があるわけでもなく、趣旨が似通っているわけでもなく、非常に雑多な印象を受けます。

合格者の正答率も30%前後ばかりです。

予備校での講座でもある程度の時間はとられていますが、正直なところ無駄です。

ぶっちゃけた話、暗に「無駄な時間を使わないように」と指導されます。

予備校は立場上「捨てろ」とは言えないので微妙なニュアンスになっていますが、これはただのポジショントークですね。

合格者の中でも商法対策に時間を使いましたという人を見たことがありません。

厳密にいえば会社法です

例えば令和2年度の問題。第36問だけが商法で第37〜40問は会社法です。

問題37 株式会社の設立等に関する次のア~オの記述のうち、会社法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。

ア 発起設立または募集設立のいずれの場合であっても…

イ 株式会社の設立に際して作成される定款について…

ウ 現物出資財産等について定款に記載または記録された…

エ 株式会社が成立しなかったときは…

オ 発起設立または募集設立のいずれの場合であっても…

一部引用:令和2年度本試験より

もしやるのであれば商法の勉強ではなく、会社法の勉強をしましょう。

株式会社の成立あたりは出題頻度の高いところです。

商法会社法は中途半端が最悪

私は商法会社法は無勉をおすすめします。

理由は、多少勉強したところで点数が上がらないからです。

会社法では、日常的に使われる単語が別の定義の言葉として使われます。

たとえば「大会社」の定義をご存知でしょうか。

大会社とは、最終事業年度(2条24号)にかかる貸借対照表上、以下のいずれかの要件を充たす株式会社をいう。

  1. 資本金として計上した額が5億円以上
  2. 負債として計上した額の合計額が200億円以上

問題文中の言葉ひとつひとつにこんな暗記をしていたのでは、答えを導くなんてのはあまりに気の遠くなる作業ですよね。

また、行政書士向けのテキストのほとんどがまともに会社法の知識を記載していません。

記載はあったとしても、やっつけ仕事の一覧表みたいなもんばかりで、理解のための構成になっていません。

本気で勉強したいとなると、司法書士試験向けのテキストを使うことになりますが、たった5問のためにそんな遠回りをするのは時間の無駄です。

とにかく商法会社法は捨てる!割り切ってください。

予備校の講師も

予備校講師
予備校講師
「苦手な方が多い商法ですが…」

なんてことを言いますが「勉強してなくても合格できる」と言いにくいだけです。

繰り返しますが、彼らは建前上そう言っているだけなので気にしないように!

民法に飽きたら商法会社法…は危険!

民法と行政法に時間を使うべきと何度もこのブログでお伝えしています。

しかし、民法行政法を中心に勉強しているとどうしても飽きがきます。

そんなときに息抜き感覚で商法会社法に時間を使おうとするのもNGです。

ここまでで解説してきましたが、商法会社法は理解に時間がかかりすぎるからです。

息抜きのつもりが逆に混乱してストレスをためてしまうのがオチです。

最後に

商法会社法を捨てるべき理由を解説してきましたが、まったく勉強せずに試験に臨むのは心理的に怖いかもしれません。

しかし、中途半端に商法会社法に手を出した結果、民法と行政法の勉強を疎かにしてしまうことの方が明らかに怖いです。

勉強期間が長くなればなるほど余計なことに手を出したくなってしまうものですが、ぐっと我慢して民法と行政法に打ち込むことを心がけましょう!